ロゲイニング~アクセシブルナゴヤ2020~

上演内容

観世流・能「羽衣」和合之舞

あらすじ

駿河国三保の松原に住む白龍という漁夫が、今日も連れ立って釣りにやってきます。浦の景色を眺めていると、空に花が散り、音楽が聞こえ、いい香りがしてきます。見回すと、松の梢に美しい衣が掛かっています。家の宝にしようと思い、持ち帰ろうとしますと、一人の女性が現れ、私の衣なので返してほしいと頼みます。そして自分は天人で、衣は天の羽衣で、人間が持つものではないといいますと、白龍はますます喜び、返そうとしません。天人は、羽衣がなければ天に帰れません「天の原 ふりさけ見れば 霞立つ 雲路まどひて 行方知らずも」と謡い、空に行く雲を羨み嘆きます。白龍は、天人が可愛そうになり、天人の舞楽を見せてくれたら衣を返そうと言います。天人は喜んで承知し、まず羽衣を返してほしいといいます。白龍は、先に衣を返すと、舞楽なしで帰ってしまうのではと心配しますが、疑いは人間にあり、天上には偽りは無いと言われ、恥を知り衣を返します。天人は羽衣をまとい、月宮殿の天人の生活の面白さや、春の三保の松原の景色を称え、駿河舞を舞いながら、天上へと帰っていきます。

狂言「佐渡狐」

シテ 奏者 野村 萬斎
アド 佐渡の百姓 石田 幸雄
アド 越後の百姓 中村 修一
後見 飯田 豪
働キ 石田 淡朗

あらすじ

年貢を納めに上京する途中で道連れになった佐渡と越後のお百姓。佐渡に狐のいるいないを巡り賭けをすることになりましたが、実は佐渡に狐はおらず、狐を知らない佐渡のお百姓は、奏者(取次の役人)にワイロを使い味方についてもらいます。奏者の「佐渡に狐はいる」という判定に納得のいかない越後のお百姓は、狐の形格好を問いただしますが、奏者の懸命なブロックサインで佐渡のお百姓は何とかしのぎます。奏者と佐渡のお百姓の連携プレーと、邪魔をしようとする越後のお百姓の遣り取りが見どころです。風刺性がありながらも、和やかさの漂う笑いをお楽しみください。

半能「石橋」大獅子

あらすじ

大江定基は出家して寂昭法師と号し、中国、インドの仏蹟を廻り歩き、清涼山にやって来ます。石橋の前で、人に話を聞いてから渡ろうと待っています。そこに一人の童子が来ます。童子は、向かいが文殊の浄土・清涼山なので、よくよく拝みなさいと教えます。法師は石橋を渡ろうとしますが、童子は言います。石橋は細い上に苔で滑りやすく、下は数千丈の滝壺、石の幅は一尺(30センチ)にも足りず、長さは三丈余(10メートル)。石橋は人間の造ったものではなく、自然と出現したもので、容易に渡れるものではないと留めます。そして、やがて奇特が現れるから暫く待ちなさいと、言い残して立去ります。